ポンペイ
旅女のひとりごと。Round14
- 16.06.24
翌朝、目覚めてバンガローの外に出る。
優しい朝の日差しと南国の花の香りのする空気を胸いっぱい吸いこむ。
わぁー今日から波乗りだぁーっていう緊張感と期待感が増してくる。
おはよー!朝食はあっちの建物だよぉ~とガイドのアロイス(真ん中:若いっ!)と
クリス(右:滞在中ヨシズミと呼んでいた。笑)とお客さんの朝からビールの
オージーのおじさん(名前忘れた。ごめん)が教えてくれた。
朝食後に波乗りの準備をして、この桟橋からボートに乗り込み、ポイントへ。
だいたいボートに乗ってアウターリーフに行くという行動を日本でしていない。
だって陸続きのポイントでしか海に入ってないんだから!!
当たり前だけど、もうこの時からオロオロするワケです。
ボードケースは置いていけとか、何が必要かとか、いつもとは全く違う。
オタオタ、オロオロ。。。何ごとも旅に出たら経験ですね。学びは多い。
視界の先にはブレイクする波。
ボートに乗って、南国の潮風に吹かれ、気分も上々。
しかしやっぱり学ぶんですよ。遠くで見るより近くで見ると波って大きいねと。。。
ポイントに到着、アンカーを降ろしてボートを固定。
いやぁ。。。陸遠いな。。。と独りごと言ったのは言うまでもありません。
インサイドには、スーパーマリオのキノコみたいな石がポコポコあって。
あれあそこまで行っちゃったらどうすんだろとか、あーだからリーフブーツがって
言っていたのかとポイントについて気がつくという。
もちろん買ってない。時すでに遅し。
でも、この日のサイズは胸くらいのスモールサイズだという。
オッペケペーの私には十分デカイわ!!!!と思いましたが、もはや海の上。
貸切だし、もうこうなったら入るしかない。開き直って海にドボン。
心臓はバクバクだったけど、オドオドとみんなにくっついてパドルをした。
海の透明度はこんな感じ。
ボトムに広がるサンゴはまるでお花畑のようにカラフル。
サンゴ=白かピンク、みたいなお土産物の知識しかなかった私は、なんて美しいのだろうと感動した。
そしてなんとまあよく切れること、しかも毒まであるのねと後々学ぶ。笑
一番はしっこでみんなが乗るのを見て観察。
順番がまわってきてGO!GO!と言われたらパドルするしかない。
1本目はあまりの水の透明度にどこが海だか空だかわからなくて乗れなかった。
すごーい!という感動と水深はそんなに浅くないのにボトムがスケスケで浅く見えるので
なんかぶつかりそうで、こ、こえぇとビビる。。。
2本目の順番。頑張ってパドル。乗れた!!
すかさず前見て!下向くな!!と声をかけてくれるみんなの声とともに波に乗る。
わーい!楽しいよぉ~!!と自分的にはススーッと乗ってたつもりだけど、
きっとヨロヨロヨローッと横に波に押されていたに違いない。笑
これでビビりスイッチがOFFになった。その代わり勘違いスイッチがONになる。
やだー私乗れるんじゃない?出来ちゃうんじゃない?と。(←諸悪の根源)
自然の神様は甘くない。自然の前で人間なんて無力だ。
知識と経験がないお調子者は必ず痛い目を見るようになっているのだ。
しばらくお調子者テンションマックスで楽しんでいた私も、いったん休憩しようかな
なんて心の隙間が出来たころに乗った波に落とし穴が潜んでいた。
来た波に乗ったはいいが、まっすぐ乗って行ってしまったのだ。
後でみんなが言っていた。
『あ。やっちゃった。』
そのままインサイドのスーパーマリオ地帯付近まで直線番長は行く。
スケスケのボトム、本当にやばいかも!!って浅さであわてて板から降りる。
平べったく落ちたつもりでもなにかが身体に当たる。頭は無事。
カン、コン、ゴロゴロと不穏な音。
THE 上陸。。。
リーフがさくっと皮膚を切ることはハワイで少なからず学んでいる。
もう上陸してるんだから切れるのも仕方がない。あーあーやっちまったよと
自分でもふてくされていたので、まずは板を確保とリーシュを引っ張る。
またもや、カン、コン、ゴロゴロと不穏な音。。。
げぇぇ、もう直せばいいやと板を確保、パドルを開始したら手がついた。
げぇぇ、そんな浅いの?立ったら膝から腰くらいの水深の場所。
水深に幅があるのはスーパーマリオのキノコ地帯だから。
ブレイクした波のスープがドシドシ来る。パドルしても進まないし、キノコあるし。
注意深くボトムとキノコの様子を見ながら、開き直って歩いた。半ベソで。笑
自然の神様、調子に乗ってごめんなさいと思ったのは言うまでもない。
キノコ地帯をやりすごし、パドルできそうなところまで来たので板に乗った。
足の裏を確認!!親指の爪の付け根と指の間からちょっとだけ出血。手の指からも少しだけ。
切れてなーい!!よかったーーー。と安心し、みんなのところまで戻れた。
みんなのところに来て安心したし、いったんボートまで戻る。
戻って板の傷を確認、うん、キッチンテープでなんとかなる。
自分の足と手の傷を確認、おぉ結構サクッと切れてるけど縫うとかじゃない。
腰に痛み。あれ?擦り剥けてる、アザも出来てる。キノコにぶつかったのか。
1ラウンドを楽しんだみんなも戻ってきた。
大丈夫だったー?怪我してないー?と心配もしてくれるし、声もかけてくれるが、
サーフィンとは自己責任のスポーツだ。
直線番長を止めることは誰も出来ない。もう乗っちゃってるから。笑
怪我するよなぁ。厳しいなぁ。とへこんだりもするけど、こんな美しい夕日を見たり、
満天の星空を見ると不思議とサーフィンが嫌いになることはなかった。
もっと上手くなりたいっていう気持ちが強くなる。
やはり基本ベースは屈辱プレイ。笑
そして私の旅はいつだって荒行なの。笑
つづく
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